#004_2「この夏いきたい、国内外温泉地」
Features 「『美旅』のススメ」の1回目では、温泉ビューティ研究家の石井宏子さんに、温泉をめぐる醍醐味と美容を考えた温泉の選び方を教えていただきました。第2回目の今回は、この夏おすすめの国内外温泉についてお話を伺います。
国内「湯めぐり」の旅。 まずご紹介するのは、ぐるっと湯めぐりができる神奈川県の箱根温泉郷。箱根には17の湯があると言われていて、泉質の異なる湯をめぐることで様々なビューティを網羅できます。 スキンケアで例えるならば、クレンジング、洗顔、化粧水、そして保湿と最適な順序があるように、温泉にも泉質を指標にした最適なめぐり方があり、箱根の温泉めぐりなら、おすすめの順番は以下のようになります。 まずは、「箱根湯本温泉」のアルカリ性の温泉や炭酸水素塩泉で肌の汚れを落として、スベスベに。続いて、「湯の花温泉」や「芦之湯温泉」の硫黄泉で血行を促進して、代謝アップとデトックスをサポート。カラダの内側からも美肌に導きます。 さらに続いて、大涌谷から温泉を引いている「強羅温泉」や「仙石原温泉」のエリアへ。ここで湧く硫酸塩泉はうるおいを補給して、肌をしっとりと落ち着かせてくれます。肌の乾燥やシワなどが気になる方にもおすすめです。 最後の仕上げには、「宮ノ下温泉」や「大平台温泉」。こちらの塩化物泉は、塩の働きで肌を薄いベールのように包んでくれるので、保温や保湿が期待できます。このように異なる泉質の温泉を湯めぐりができる温泉地なら、熊本県の黒川温泉もおすすめです。女性が好むかわいい宿もたくさんあるので、宿で過ごす時間もおたのしみください。
烏来の温泉街はとても賑やかで、散策やお買いものを楽しんだり、台湾の原住民・タイヤル族の薬草を使った料理もたのしめます。
また同じく市内から鉄道を使って50分ほどで行ける「北投(ペイトウ)温泉」は、血行を促進してデトックスが期待できる硫黄泉。シミ・くすみ対策にもおすすめです。
ヨーロッパでおすすめしたいのは、先日訪れたスイスの「テルメ・ヴァルス温泉」。チューリッヒから鉄道で数時間、さらに駅から路線バスで40〜50分走ると、スイスを代表する建築家・ピーター・ズンドー氏が設計した温泉施設とホテルが併設された「テルメ・ヴァルス」が山奥に現れます。光と影が生かされたデザイン性の高い建築美はもちろんのこと、温度や入り方が異なるさまざまなお風呂があるなかで、石の素材が使われた大きな露天風呂には心を打たれました。お湯に浸かっていると、そこから望むダイナミックな岩壁と同質の素材を使ったお風呂の一体感によって、温泉が大自然の一部であることを実感できます。地球と一体化することが温泉旅の醍醐味であることを想起させてくれる素晴らしい場所でした。
次回は、旅上手な人たちの「私がいつも旅にもっていくもの」をご紹介します。どうぞおたのしみに。