#052_2 MUSIC PLAYLIST for “MOVE ANY MOUNTAIN”
5月のFEATURESでは、THREEのサマーコレクション“MOVE ANY MOUNTAIN”と、そのインスピレーションとなった1980年代後半~1990年代前半のミュージックシーンにフォーカス。〈前編〉では“Second Summer of Love”と呼ばれる当時のムーヴメントとマインドについて話しました。 そして後編となる今回は、当時を象徴するダンサブルなミュージックを、TTJオリジナルプレイリストにしてお届け。音楽を聴きながら、各曲の背景やメッセージをわかりやすく解説したリスナーズノートをお楽しみください!
*以下にご紹介する音楽のプレイリストは、こちらのミュージックアプリからお楽しみいただけます。TTJ Original Playlist for 2018 Summer Makeup Collection “MOVE ANY MOUNTAIN”
Opus III(オーパス・スリー)
“I Talk To The Wind”
60年代のヒッピーソングが、90年代のダンスアンセムで再び用いられた例として、興味深い一曲。90年代のダンスキッズたちは60年代の若者に親近感を持ち、より良い世界を目指そうというムードになっていた。 シンガーはKirsty Hawkshaw(カースティ・ホークショウ)。短く刈り上げたヘアスタイルと、ピュアで繊細な声とのバランスがとても現代的だ。ミュージックビデオ内の彼女のファッションも、現代のジェンダーレスでユニセックスなニュー・モダンとよく似ている。どちらも近未来的で、なおかつヨガから影響を受けたスタイルだが、彼女が履く大きなワークブーツにはパンク的な印象もある。これもまた、新しいダンスカルチャーの中で、異なるスタイル同士がひとつになった例と言える。
Lyrics Quotes
“You don't possess me, don't impress me, Just upset my mind, Can't instruct me or conduct me, Just use up my time” (私はあなたのものではない。私に押し付けないで。ただ、心を揺さぶるだけ。私に指示したり、私を導くことはできない。ただ、私の時間を使い切るだけ。)Linked Items with the Song
・ネイルポリッシュ 76 (POSSIBLE WORLDS)【限定】 ・キャプティベイティングパフォーマンスフルイドアイライナー 09 (TALK SO TALL)【限定】60年代のヒッピーソングが、90年代のダンスアンセムで再び用いられた例として、興味深い一曲。90年代のダンスキッズたちは60年代の若者に親近感を持ち、より良い世界を目指そうというムードになっていた。 シンガーはKirsty Hawkshaw(カースティ・ホークショウ)。短く刈り上げたヘアスタイルと、ピュアで繊細な声とのバランスがとても現代的だ。ミュージックビデオ内の彼女のファッションも、現代のジェンダーレスでユニセックスなニュー・モダンとよく似ている。どちらも近未来的で、なおかつヨガから影響を受けたスタイルだが、彼女が履く大きなワークブーツにはパンク的な印象もある。これもまた、新しいダンスカルチャーの中で、異なるスタイル同士がひとつになった例と言える。
Primal Scream (プライマル・スクリーム)
“Higher Than The Sun”
プライマル・スクリームは、ダンサブルな音楽にシフトしたパンク・ロックバンド。この曲は当時のダンスミュージックムーヴメントにおいて外せない曲の一つと言える。ロックバンドがダンス系DJと一緒に制作したことで双方のファンを取り込み、大きな成功を収めた。 以下に紹介する歌詞は、古い体制からの独立やエンパワーメントといった新しいムーヴメントを示している。
Lyrics Quotes
“My brightest star's my inner light, Let it guide me” (俺の中にある、輝かしい星の光。俺を導いてくれ。)Linked Items with the Song
・シマリング リップジャム 27 (ONE PERFECT SUNRISE)【限定】 ・ネイルポリッシュ 75 (UP AND AWAY)【限定】プライマル・スクリームは、ダンサブルな音楽にシフトしたパンク・ロックバンド。この曲は当時のダンスミュージックムーヴメントにおいて外せない曲の一つと言える。ロックバンドがダンス系DJと一緒に制作したことで双方のファンを取り込み、大きな成功を収めた。 以下に紹介する歌詞は、古い体制からの独立やエンパワーメントといった新しいムーヴメントを示している。
The Beloved(ビラヴド)
“Sweet Harmony”
90年代のダンス・シーンに現れたもうひとつのロックバンドとして、ビラヴドが挙げられる。“Sweet Harmony”は非常にポリティカルな曲で、歌詞は全て、より良い世界を目指して活動する人々の変革を勇気づけるメッセージである。このミュージックビデオにはたくさんの裸の人が登場し、健康であることやシンプルであることが高価なファッションよりも大切であることを表している。
Lyrics Quotes
“Make the world, your priority, Try to live your life, ecologically, Play a part, in a greater scheme, Try to live the dream, on a wider scene” (世界のことを率先して考えるんだ。エコロジカルに生きるんだ。偉大な計画の中で、自分の役割をつとめるんだ。開かれた視野の中、夢に生きるんだ。)Linked Items with the Song
・シマリング リップジャム 25 (REACH THE OCEAN)【限定】 ・キャプティベイティングパフォーマンスフルイドアイライナー 06 (FAITH SO STRONG)【限定】90年代のダンス・シーンに現れたもうひとつのロックバンドとして、ビラヴドが挙げられる。“Sweet Harmony”は非常にポリティカルな曲で、歌詞は全て、より良い世界を目指して活動する人々の変革を勇気づけるメッセージである。このミュージックビデオにはたくさんの裸の人が登場し、健康であることやシンプルであることが高価なファッションよりも大切であることを表している。
William Orbit(ウィリアム・オービット)
“Water From A Vine Leaf”
“Water From A Vine Leaf”(ぶどうの葉から滴る水)というタイトルだけで、エキゾチックで謎めいた印象を得るように、この曲はまさに”Something For Your Mind, Your Body and Your Soul”(心と身体、魂のための何か)を表している。アンビエントミュージックとダンスミュージックの融合は、当時とても人気があった。 「あるべき姿」をイメージしたスピリチュアルなこの曲のように、当時の若者たちの胸は理想的な未来を夢見る気持ちであふれていた。この楽曲を聴くと、いかにエレクトロニックミュージックがスピリチュアルな音楽を作るのに一役を担っていたかがわかる。伝統的なインド舞踊とリフレッシングな水のイメージが登場するミュージックビデオも見応えたっぷりだ。
Lyrics Quotes
“Nothing more You surround me, Break on through Release me” (それ以上何もない。あなたが私を囲む。突き抜ける。私を解放する。)Linked Items with the Song
・シマリング リップジャム 28 (NEW SENSATION)【限定】 ・アトモスフェリックディフィニションマスカラ 04 (EVOLUTION RUSH)“Water From A Vine Leaf”(ぶどうの葉から滴る水)というタイトルだけで、エキゾチックで謎めいた印象を得るように、この曲はまさに”Something For Your Mind, Your Body and Your Soul”(心と身体、魂のための何か)を表している。アンビエントミュージックとダンスミュージックの融合は、当時とても人気があった。 「あるべき姿」をイメージしたスピリチュアルなこの曲のように、当時の若者たちの胸は理想的な未来を夢見る気持ちであふれていた。この楽曲を聴くと、いかにエレクトロニックミュージックがスピリチュアルな音楽を作るのに一役を担っていたかがわかる。 伝統的なインド舞踊とリフレッシングな水のイメージが登場するミュージックビデオも見応えたっぷりだ。。
The Grid(ザ・グリッド)
“Floatation”
こちらも水のイメージをふんだんに用いた曲で、当時流行っていた「フローティング・タンク」(「アイソレーション・タンク」とも呼ぶ)という感覚を遮断する装置からインスピレーションを受けている。 このタンクは、温かい塩水のプールに真っ暗な状態で浮くことで瞑想状態を素早く作り出すもので、今でも一部の人の間で熱狂的に受け入れられている。外部感覚を遮断することで精神世界を拡張するというこの装置もまた、90年代のリバイバル以降今なお人気のある、60年代のエクスペリメントの一つだ。 この曲の一部は子どもたちに人気のアニメ「スノーマン」のサントラから引用されていて、当時いかに音楽や文化が、子どものように純粋無垢な感覚に戻ろうとしていたかが分かる。
Lyrics Quotes
“Floating in the air, Floating in the sea, Take my hand And come with me, Deep, deep down, into your soul” (空中に浮かぶ。海の中で浮かぶ。手を取って私と一緒に深いところまで来て。あなたの魂の、深いところまで。)Linked Items with the Song
・ネイルポリッシュ 78 (SURROUND ME)【限定】 ・キャプティベイティングパフォーマンスフルイドアイライナー 10 (FEEL NO FEAR)【限定】こちらも水のイメージをふんだんに用いた曲で、当時流行っていた「フローティング・タンク」(「アイソレーション・タンク」とも呼ぶ)という感覚を遮断する装置からインスピレーションを受けている。 このタンクは、温かい塩水のプールに真っ暗な状態で浮くことで瞑想状態を素早く作り出すもので、今でも一部の人の間で熱狂的に受け入れられている。外部感覚を遮断することで精神世界を拡張するというこの装置もまた、90年代のリバイバル以降今なお人気のある、60年代のエクスペリメントの一つだ。 この曲の一部は子どもたちに人気のアニメ「スノーマン」のサントラから引用されていて、当時いかに音楽や文化が、子どものように純粋無垢な感覚に戻ろうとしていたかが分かる。
Orbital(オービタル)
“One Perfect Sunrise”
ほぼインストルメンタルに近いこの曲は、野外パーティーの際に太陽が昇るタイミングでプレイされるために作られたもの。自然の中にいる感覚や一体感は当時のカルチャーにとって非常に大切であったため、それらのパーティーはフリーエントランスであることも珍しくなかった。彼らは、皆で一つになること、過去にとらわれず今だけを見ることを重視した。 この曲が入っているアルバムの”Orbital”(オービタル)というタイトルは、宇宙空間やSFをイメージさせるが、ロンドンに実際にある道路の名前でもある。人々はその道を通って野外パーティーに通っていた。この曲を聴くと当時のイギリスの若者のように、金曜の夜にドライブをしてレイヴパーティに出かけたくなるかもしれない。 歌詞のない歌はLisa Gerrard(リサ・ジェラルド)によるもので、彼女は80年代の有名なロックバンド“Dead Can Dance”(デッド・カン・ダンス)のメンバーでもある。ここでもまた、ロックとダンスカルチャーが合わさり、新しく近未来的なもの、スピリチュアルで宗教的な音楽が作り出されていった。
Linked Items with the Song
・シマリング リップジャム 26 (TIME IS RIGHT)【限定】 ・ネイルポリッシュ 77 (NOTHING IS IMPOSSIBLE)【限定】ほぼインストルメンタルに近いこの曲は、野外パーティーの際に太陽が昇るタイミングでプレイされるために作られたもの。自然の中にいる感覚や一体感は当時のカルチャーにとって非常に大切であったため、それらのパーティーはフリーエントランスであることも珍しくなかった。彼らは、皆で一つになること、過去にとらわれず今だけを見ることを重視した。 この曲が入っているアルバムの”Orbital”(オービタル)というタイトルは、宇宙空間やSFをイメージさせるが、ロンドンに実際にある道路の名前でもある。人々はその道を通って野外パーティーに通っていた。この曲を聴くと当時のイギリスの若者のように、金曜の夜にドライブをしてレイヴパーティに出かけたくなるかもしれない。 歌詞のない歌はLisa Gerrard(リサ・ジェラルド)によるもので、彼女は80年代の有名なロックバンド“Dead Can Dance”(デッド・カン・ダンス)のメンバーでもある。ここでもまた、ロックとダンスカルチャーが合わさり、新しく近未来的なもの、スピリチュアルで宗教的な音楽が作り出されていった。
The KLF(ザ・ケイエルエフ)
“What Time Is Love”
この時代に最も人気を得た曲の一つで、何度もリミックスされる度、前作を上回るヒットを更新してきた一曲。90年代のダンスカルチャーはとても前向きに未来を見据えると同時に、過去を振り返り、自然や古代の知恵、そして地球に寄り添って暮らす部族にも目を向けていた。この曲の中ではThe KLFが創作した「古代人ムームー」という伝説的な部族の歌声を聴くことができる。 ビートの早いこのダンストラックにはラップが用いられているが、これは90年代以前にはほとんどあり得なかったこと。今となっては信じられないけれど、本来ヒップホップはヨーロッパの音楽からとても遠い存在だったのだ。 自分たちのことをパンクなアーティストと位置付けていたThe KLFが生んだこのダンサブルな曲は、この時代を象徴するアンセムになった。
Lyrics Quotes
“A positive vibe, a way of life is how I'm livin', So get hype to the rhythm” (ポジティブなバイブ。これが俺の生き方。さぁリズムに乗ろう。)Linked Items with the Song
・ネイルポリッシュ 79 (BREAK ON THROUGH)【限定】 ・アトモスフェリックディフィニションマスカラ 05 (MOVE ANY MOUNTAIN)この時代に最も人気を得た曲の一つで、何度もリミックスされる度、前作を上回るヒットを更新してきた一曲。90年代のダンスカルチャーはとても前向きに未来を見据えると同時に、過去を振り返り、自然や古代の知恵、そして地球に寄り添って暮らす部族にも目を向けていた。この曲の中ではThe KLFが創作した「古代人ムームー」という伝説的な部族の歌声を聴くことができる。 ビートの早いこのダンストラックにはラップが用いられているが、これは90年代以前にはほとんどあり得なかったこと。今となっては信じられないけれど、本来ヒップホップはヨーロッパの音楽からとても遠い存在だったのだ。自分たちのことをパンクなアーティストと位置付けていたThe KLFが生んだこのダンサブルな曲は、この時代を象徴するアンセムになった。
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THREEのサマーコレクションのインスピレーションとなった、この時代の音楽を聴きながら、今の気持ちにぴったりなサマーカラーを表情にまとい、オプティミスティックな“無敵の夏”をお楽しみください! 次号のFEATURESでは“ALL ABOUT MY HAIR”「私の髪の不思議を解く」をお届けします。どうぞお楽しみに!