RIE：「INVISIBLE EMINENCE」のクリエーションをスタートしたのは2年前―それは、パンデミックが始まり、人々がかつてない隔たりや孤独感を憶えたときでした。ポジティブにはなれず、人間はとても弱い存在であるような…。 だからこそ、自分自身を見つめ直し、私たちの内側に宿るそれぞれが持つユニークな強さを取り戻す必要があると感じたのです。香りがきっかけで自分自身を取り戻し、魂を再生させるきっかけになればと。 スモーキーなムスクが自分の輪郭に寄り添い、自分の持つ弱ささえも肯定して包み込んでくれる。香りによって、見えない秘められた力や本当の自分の姿を再確認してほしいと思いました。

RIE：人間の弱さや儚さは神秘的であり、同時に私たちが進化するために必要なものだと思っています。 香りとは、神秘的でしなやかな“見えないもの(INVISIBLE)”でありますが、“品位やその人から放たれるオーラのようなもの(EMINENCE)”を醸し出します。 香りによって、自分自身をポジティブな気持ちに変えることができる。この香水が、目に見えないEMINENCEをもたらし、唯一無二なあなただけの秘密の力や自分らしさを解放することを願いました。

RIE：私は子どもの頃、山の上にあるとても伝統的な日本家屋で育ちました。両親は毎朝、小さな仏堂にお香を焚いていました。そのせいか、ウッディーやスモーキーな香りはとても懐かしく、私を幼少期への記憶へと誘ってくれます。 同じように、生まれ故郷の海や山の景色だったり、そこから漂う香りだったり…自分のルーツを感じる場所や匂いなど、誰もがNostalghia(ノスタルジー)”を感じる何かを持っているはず。私にとってNostalghiaは、いつも大切なインスピレーションになっています。 第二の故郷と感じている、Londonも私の中では大切なインスピレーションになっています。立ちこめる霧の向こうから太陽の光がのぞく瞬間…その情景、空気感を想像するとNostalghiaでまさにINVISIBLE EMINENCEと重なっていきます。 また、私たちは過去に目を向けることで学びを得て、前向きに自分を進化させることもできます。現実なのか、空想の世界なのか分からなくなるほどに美しいその景色は、儚さや神秘性も宿しています。

RIE：メインノートはムスクです。ムスクによって人間の持つ弱さ、曖昧さ、儚さ、ノスタルジアを想起させる香調となっています。 とてもフェミニンな香りだと考えられているローズやリリー、そしてマスキュリンな香りと感じさせるクローブやパインニードルをベースノートに香るムスクと一緒に調香することで、この上ないバランスが生まれ、ジェンダーを含んだすべての境界線を超えた流動性ある香りに仕上げました。 トップからミドル、ベースへと時間を経て移り変わる香りは、過去のノスタルジックな記憶、自分自身の弱さ、内に秘めた自分自身の可能性など…心の内側へと向き合うセンシュアルでスピリチュアルなマインドフルな旅へと誘います。

RIE：「INVISIBLE EMINENCE」はすべての境界線をなくし、見えないものを感じ取るきっかけを与えてくれるようなフレグランスです。心を静めたり、自分を輝かせたりしたいとき。何かの答えに迷ったとき、大切な人と親密な時間を過ごすときなどにもおすすめです。 肌に直接つけて、自分自身と調和させて唯一無二な香りを楽しんだり、空間にシュッとふきかけて気持ちをポジティブにリフレッシュさせたり。このフレグランスを使うことで、それぞれの“目に見えないEMINENCE”を見つけ、より素晴らしい未来へと踏み出せるきっかけになることを願っています。